PSR(株価売上高倍率)とは
PSRとはPrice to Sales Ratioの略称で、日本語では株価売上高倍率と呼ばれる。
「企業の株価が、1株あたりの売上高の何倍になっているか」を示す指標で、株価の価値と売上高(企業の規模や成長力)を比較する際に用いられる。
特に新興・成長企業の株価の割高・割安を判断する際に役立つ指標。
一般的に、PSRが高いほど株価は「割高」、低いほど「割安」とされる。
PSR(株価売上高倍率)の計算式
PSR(株価売上高倍率)=時価総額(株価✕発行済株式総数)÷売上高
PER(株価収益率)との比較
PER(株価収益率)は、時価総額(株価)を純利益 (1株あたり純利益)で割って求められる。
ということは、その企業の業績が赤字だったりすると、PERは算出不可能。
これでは株価の割安、割高を推測するための指標が、PBRだけになってしまう。
下がっている時に買い足さない
もう1つ、相場に参加している人たちの心理として理解しておいたほうが良いのは、人は値下がりしたものを買い足したくなることだ。
つまりナンピンである。
株式投資のリスク軽減手法の1つとして言われているナンピンは、株価が下がった時点で、同じ銘柄を同数買い足すことだ。
これによって平均買いコストを下げることができ、 株価が上昇に転じた時、より小さい値上がりで損失を回復できるとされている。
しかし、株価が下げている時には、一切買い足したりしないほうが良い。
そもそも自分の買値に対して値下がりしているということは、ひょっとしたら自分の判断が間違っている恐れがあるし、間違った判断だったとしたら、さらに株式を買い足すのは、論理的にもおかしなことになるから。
PEGレシオ(ペグレシオ)とは
PEGレシオ(Price Earnings Growth Ratio)とは、「PER(株価収益率)をEPSの成長率で割った値」です。
これによって、そのPERが本当に割安なのかどうかを判断できる。この指標の信頼性をさらに高めるために、過去2期の営業利益の成長率平均を使うという手もある。たとえば過去2期における営業利益の成長率が20%だとして、その企業のPERが40倍だとすると、PEGレシオは2倍になる。
一方、PERが同じ40倍でも、営業利益の成長率が10%の銘柄だと、PEGレシオは4 倍になる。
当然、PEGレシオが2倍の銘柄に比べて、4倍の銘柄のほうが、株価が割高という判断になる。
PEGレシオの計算式
PEGレシオ=PER÷営業利益の成長率
PER:時価総額(株価✕発行済株式総数)÷税引き後利益
EPS成長率:税引き後利益÷発行済株式総数
上昇株を見つけるエミン流「四季報読破術」
意外と見ない人が多い巻頭に注目する
手元に最新の会社四季報が届いた時、どのページから読んでいくだろうか。
やはり自分が持っている銘柄のページからか、それとも順序良く最初のページからだろうか。
読む順番は自由だ。極端なことを言えば、最終ページから読んでいっても構わない。ちなみに後ろのページに何があるのかというと、広告や定期購読の申し込みハガキを除けば、会社四季報編集長による「編集後記」だ。今号の取材・編集を通じての感想が記されている。これを先に読めば、今号の全体像が、おおまかにではあるが把握できる。
ということで、どこから読むのも自由な会社四季報だが、案外、多くの四季報読者が読まないけれども、絶対に目を通しておいたほうが良いページがある。ページで言うと2 ページ目と3ページ目だ。
2ページ目にあるのは「【見出し】ランキングで見る業績トレンド」であり、3ページ目にあるのは「市場別業績集計表」である。
できればこの2ページ分については、個別銘柄のページを見る前に目を通しておくと良い
それによって全体像を把握できるからだ。
先入観を持たずに目を通す
会社四季報を読む時の心構えを説明しよう。
「虚心坦懐」という言葉が日本にはあるが、まさにその心持ちで読むことが大事だ。
「このセクターが絶好調だ」とか、「この会社に興味がある」といった先入観を一切、持たないようにして、1社1社の記述を読み込んでいくようにする。
「なぜ今の時代に会社四季報という紙の媒体を読む必要があるのだろうか。
四季報オンラインだって相当、利便性の高いメディアなのに、なぜわざわざこの分厚い本を 1ページずつめくって、読み込んでいかなければならないのか。
デジタル・ネイティブの若い人たちは、この点に納得がいかないかもしれない。
これは地図とカーナビゲーションの違いといっても良いだろう。
確かにカーナビゲーションは便利だ。行き先さえインプットしてしまえば、今、走っている位置を自動的に捕捉して、目的地までの最短距離を教えてくれる。それはまさに四季報オンラインと同じだ。
「他の投資家から銘柄の話を聞いたけれども、自分の投資基準に合っているかどうかを知りたい」といったように、具体的な銘柄について調べる時には、 四季報オンラインが向いている。
でも、投資したい企業、情報を知りたい企業が具体的に決まっておらず、「単純に何か面白いものはないか」といった調べ方をする場合には、これは間違いなく紙の会社四季報が優れている。
これは紙の地図と同じで、目線を高くして鳥瞰できるからだ。
会社四季報のどこをどの順番で読むか

1・会社の特色・事業構成を把握する
①業種と②基本情報で企業の特長や設立、上場年月などを把握できます。
さらに【特色】でビジネスモデルや市場シェアなどがわかり、【連結事業】の事業構成比と各事業の売上高利益率で、収益柱が
わかります。
2・業績と財務を見る
そして、四季報最大の特長が、③業績記事・材料記事と④業績数字です。
④業績数字は、業界担当記者の取材に基づいた独自2期予想で、③前半の業績記事で解説を加えています。
④業績数字の各段階利益は、営業利益は本業が生み出す利益、これに受取利息、配当金から支払利息を引いた金融収支などを加えたものが
経常利益です。ここから土地の売却益や減損など、特別損益を加え、税金などを差し引いたものが純利益です。
④業績数字で「予」が付いている予想が四季報の独自予想で、会社計画(最下段の「会」が付いた業績計画)と異なるケースが多くあります。業績予想は、前号からの変化が重要ですが、それが一目でわかるのが、⑤上段の前号比矢印です。今号予想を増額したときは↑、逆に減額したときは↓が入ります。
また、四季報予想と会社計画が異なる場合、⑤下段の会社比マークが付きます。
四季報予想が会社計画より強気のときは◯が、弱気のときは●が付きます。
3・バリュエーションをチェックする
⑥【配当】は、株主が実際に受け取った、または受け取れると予想した額を載せています。
⑫株価指標の今期、来期の予想PER(株価収益率)が、3年平均の高値、安値PERと比べ、どの水準にある
かを考えると、その会社の株価が割安か割高か、判断する参考になります。
4・注目のキーワード
③後半の材料記事では、工場新設、新商品など、成長戦略や経営課題に触れています。
5・株価よりも時価総額で考える
⑨【財務】の時価総額を確認する
【ポイント5】株価よりも時価総額で考える
チャートは、株価の動向を示すものだが、実際に会社の価値を考える時には、株価よりも時価総額に着目することをおすすめする。
特に、事業規模に対する市場評価が過小なのか、過大なのかを判断する際には、株価よりも時価総額がわかりやすい。
先に説明したPSR(株価売上高倍率)は、まさにそれを見るための指標で、時価総額を売上高で割って求められるものだが、この計算で求められる数字が小さいほど、株式市場での評価が割安になる。
そして、売上高に対して極端に時価総額が小さい企業の場合、 遅かれ早かれそのギャップは是正されると考えて良いだろう。
たとえば売上高が 1000億円ある企業の時価総額が300億円しかなかったら、これはどう考えても株式市場での評価が低いと考えられる。
6・過去最高益と過去最高値を比較する
⑩資本異動・株価推移
株価の上値余地という観点から言うと、株価の高値にも注目したほうが良い。これが最も簡単にできる上値余地の推測方法だからだ。
たとえば業績予想記事に【過去最高益更新】という見出しが出たとしよう。もし、業績が過去最高益を更新する見通しだとするならば、当然、株価も過去最高値に向けて値上がりしていなければおかしい。
ところが、なかには過去最高益更新という見出しが出ているにもかかわらず、株価があまり反応していないケースがある。
それは、たとえば今期だけ特殊事情があって純利益が大幅増益になったとか、あるいは来期の決算が少し悪くなりそうだから、といった理由があるにしても、これまでの経験則で言うと、あまり関係ない場合が多い。
たとえ来期の業績が若干悪くなったとしても、あるいは今期のみ特殊要因で純利益が大幅増益になるとしても、過去最高益を更新できるだけの地力がある企業であれば、業績は着実に伸びていき、同時に株価も業績も徐々に織り込みながら値上げしていく。
7・もう1度見直す
②基本情報 【従業員】の社員数からは企業規模、平均年齢や平均年収からは企業の活力を推し量れます。
⑦【株主】は、誰が会社を所有しているか?オーナー社長が株主の方が良い。
もう1つ、株主構成で見落としてはいけないのが〈外国〉と書かれているところの数字だ。これは外国人投資家の持ち株比率を示している。
基本的に、外国人投資家の持ち株比率は高いほうが良いと考えている。なかには、外国人投資家を嫌がる人もいるが、外国人投資家が買っているということは、その企業に何かしらの関心を持っている証拠になるからだ。
8・最後に会社のHPをチェックする
四季報でザックリ知って興味が湧いたら、会社のHPのIRを読んでみる
